コラム2018.04.14
中国人観光客から見た大阪の魅力とは？大阪が持つ集客力の秘密
今、大阪は中国人観光客により大変な熱気に包まれています。関西国際空港での格安航空会社（ＬＣＣ）の増便、円高傾向が追い風になっていると言われていますが、理由はそれだけではないようです。中国人を魅了する大阪が持つ集客力の秘密をまとめました。
関西国際空港のＬＣＣ戦略
冒頭でも触れましたが、関西国際空港は２０１７年に格安航空会社（ＬＣＣ）専用の国際線ターミナルをオープンし、ＬＣＣの発着便を増やしました。ＬＣＣを増便したことで、中国人観光客は今まで以上に気軽に大阪を訪れることができるようになりました。
また、出発地の違いはあるものの、成田空港よりも関西国際空港の方が、距離的に近いため少ない所要時間で到着することができることも、彼らにとってはメリットのようです。関西国際空港のＬＣＣ戦略は、中国人観光客の集客に一躍買っていることは間違いありません。
見どころいっぱい！観光名所の数々
大阪観光といえば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、大阪城、海遊館、梅田スカイビル…または難波の道頓堀エリアの派手な看板スポットなど、有名なところが多いですよね。
これらの観光スポットは、世界的にも注目されていて、連日中国人を始めとする外国人観光客でごった返しています。あまりの外国人の多さに、まるで外国のようだと驚く日本人も少なくありません。
大阪という街は大変個性的で、エリアによって特性が大きく異なっています。それぞれのエリアがひしめき合う大阪は、中国人観光客にとって街全体がテーマパークのように映っているのでしょう。
しかも、大阪市の中心エリアは東西南北に通りがあり、街歩きにはぴったりなのです。初めて大阪を訪れた観光客でも、迷うことなく、大阪散策が楽しめます。
さらに大阪は関西各地の観光スポットへのアクセス環境も抜群。例えば、世界遺産のある京都や奈良には、大阪のホテルを拠点に日帰りで行けますし、有馬、城崎、白浜などの人気の温泉にも足を延ばすことができますので、旅行行程に組み込む観光客は多いようです。
中国人は、効率的に物事をすすめることを好む傾向があるので、そんな彼らにとって、周辺に観光地が凝縮されていることは魅力の一つなのでしょう。中国人観光客の集客を図るには、「効率的」であることがポイントと言えます。
コストパフォーマンス最高！大阪周遊パス
訪日中国人の間で人気なのが「大阪周遊パス」です。大阪周遊パスとは乗車券の一種で、これ1枚あれば大阪市内にある観光施設の利用や電車・バスが乗り放題になるのです。
中には利用できない施設や交通機関が存在しますが、大阪観光を楽しむためには十分な機能が備わっています。コストパフォーマンスの高いサービスに敏感な中国人の間では「大阪には安く観光ができるパスがある」という情報がネット上の口コミで広がっています。口コミのおかげで、訪日中国人の集客に繋がっています。
大阪の人たちは、中国人に似ている？！
大阪の人は、ルールに縛られず、明るく人付き合いがいい人が多いと言われています。この性格は、中国人に通ずるものがあり、親近感を感じる中国人観光客は多いようです。
例えば、大阪の黒門市場では、外国人観光客に対し歓迎ムード全開です。大判振る舞いのおもてなしは当たり前。初対面でもまるで昔からの親友のように親しみをもって接する大阪気質の接客は、中国人のハートを掴み、結果としてリピーターを増やします。
最後に
今、日本の中でも特に、インバウンドの増加が注目されている大阪ですが、人気の理由は、人との関わりを大切にする大阪の人々のコミュニケーション能力の高さと、長年培ってきた大阪独自の文化だと言えるのではないしょうか。
更なる集客を目指す大阪は、現在、カジノを含む統合型リゾート（ＩＲ）の候補地として名が挙がっており、２０２５年の万博誘致も目指しています。今後も、まだまだ増え続けると思われる大阪のインバウンド。今後の動向に目が離せませんね。