MIホールディングス

お知らせ

お知らせ・コラム


お知らせ、メディア掲載情報、訪日外国人の集客方法のコラムを掲載

コラム2020.03.02

新型コロナウイルス問題で中国人から見た、日本の印象は?

コロナウイルス問題で中国人から見た、日本の印象は?

今、ニュースで聞かない日はない新型コロナウイルス問題。中国からの観光客が激減し、観光業界は大打撃を受けています。では中国側から日本を見たとき、どう写っているのでしょうか?なぜキャンセルするのでしょうか?海の向こうの視点から考えてみました。

キャンセルが嫌なのは中国人観光客も同じ

今日本の観光業界は中国人観光客のキャンセル問題に悩まされています。

特に中国人観光客向けは市場が大きいこと、ツアー客がメインであることから専門にしている旅行代理店、バス会社なども多くその影響は計り知れません。

しかし中国人側に聞いてみると、必ずしもキャンセルしたくてしている訳ではないというのです。

まず、今日本でも重大な状況になっているとはいえ、中国人観光客にとってやはり国内より海外の方が安全に感じるものです。医療体制の整っている日本というのは、決して「心配な」旅行先ではないのです。

また、春節というのは中国人にとって非常に重要な休暇です。都市部で大企業に勤める中国人にとって、長い休みというのはそうそう取れるものではありません。

以前は春節といえば親元へ戻る、というような人も多かったですが、日本と同様核家族化が進み、また都市へ人口が集中している今、帰省というよりどこかへ旅行を、と考える人も多いようです。

なので、中国人観光客にとってもキャンセルというのは極力したいものではありません。年に何度もない長期休暇が白紙となってしまうわけですからね。

しかし、政府による団体旅行の禁止通達はかなり強力でした。海外の旅行サイトなどを必ずしも自由に使えるわけではない中国人観光客にとって、団体ツアーは安全で確実な定番の旅行手段です。

むしろ、個人で旅行を手配していた観光客の方は航空会社によって対応が分かれたり、日本の宿泊施設と直接やり取りをしなければならなかったりなど苦労したようです。

今回の問題を通じて日本の印象はかなり良い

そして、新型コロナウイルス問題を通じて中国人に日本の印象を聞いてみると、かなり良い部類であるのは間違いありません。

第一に、日本は中国人観光客の渡航禁止という政策を直前まで取らなかった点です。

日本では大いに賛否が別れていたこの対応ですが、中国人側から見てみれば非常に穏やかな対応だと映ったようです。

1月の段階では当初武漢当局が人から人に感染しない、としていたこともあり中国ではかなり楽観的な見方が広がっていました。

それもあって、中国人観光客を受け入れていた日本の対応は、旅行先として優しい、というように映ったようです

第二に、日本でも報道されている中国への官民一体の医療支援です。

マスクは日本と同じく、中国において感染を防ぐための生命線であると信じられています。なので、マスクや防護服が日本から送られたというニュースは数少ない明るいニュースとして大きく報道されてきました。

中国人は日本人が思っている以上に、日本人が中国のことを嫌っていると思っています。なので今回のような温かい対応は、非常に驚きをもって受け止められているようです。

さいごに

今回の新型コロナウイルスは未だ全容が見えず、日本人も不安に思っています。そのため、ホテルに「中国人観光客は居ないか?」などの無茶な問い合わせが来ることも仕方がないかもしれません。

だからといって、過剰に反応するのはいい結果を生みません。中国にも感染地域と非感染地域があり、一律の「中国人お断り」という反応には強い違和感を覚えます。

悪いニュースは、医療支援のようないいニュースの何倍も早く伝わってしまいます。そのためにも、冷静で、温かい対応が最も重要でしょう。

いつの日か中国人観光客がもう一度日本に来られるようになったとき、印象が良ければ流行以前より観光客が増える可能性すらあるのですから。

お知らせ一覧に戻る