コラム2019.10.24
子連れインバウンド対策には何が必要?
インバウンドの中で最も多い中国人観光客はもちろん、その他様々な国から子連れで日本を訪れてくれる訪日観光客は大勢います。そんな子連れインバウンド対策のためには、これから何が必要でしょうか。子連れインバウンド客の困りごとから考えてみましょう。
こんなことに困ってる!子連れインバウンド客
<ベビーカーでの移動が不便>
これは、日本人であっても感じることですね。よく行く場所であれば、ベビーカーの時にどこを通れば良いのかわかると思いますが、初めて行く場所では日本国内であっても困ってしまうことがあります。
ベビーカーだけでなく、車椅子の方も移動がしやすいように、ここ数十年でかなりバリアフリー化は進んだと言えます。スロープやエレベーターが増えたなと感じる方も多いのではないでしょうか。
でも、初めての場所、初めての国ではわからないことだらけ。実際にはベビーカーで問題なく通れるルートがあったとしても、それがどこにあるかわからないこともあるでしょう。
さらなるバリアフリー化も必要ですが、その前にベビーカーや車椅子で移動するインバウンド客に向けた案内や看板の設置などを進める必要があるでしょう。
<ベビーカーの持ち運びが大変>
そもそも、自分の国からベビーカーを持ってくること自体が大変という問題もあります。確かにベビーカー、大きい荷物ですよね。
子供の年齢や行く場所によっては、毎日はベビーカーが必要ない場合もあるでしょう。
百貨店やショッピングモール、遊園地や水族館などの施設では、すでに貸出ベビーカーのサービスがあるところも多いですが、それではちょっとした街歩きなどには対応ができません。
観光案内所や宿泊施設などでベビーカーの貸し出しを行うことができれば、子連れインバウンドの皆さんの負担を軽くできるのではないでしょうか。
現在、外国人観光客も利用できるベビー用品の貸し出しサービスを行っているサイトもあるようです。
<細々とした荷物の持ち運びが大変>
子連れの場合に必要となる荷物は、ベビーカーだけではありません。オムツや着替え、ミルクや哺乳瓶など、細々とした荷物が本当に多いものです。海外旅行となるとある程度の量を用意して持ってきますから、持ち運びは大変ですよね。
ホテルに滞在している間や、荷物を預けてホテルにまた戻ってこられる場合は良いですが、そういった場合ばかりではありません。大きな荷物を持って移動しなければならないこともあります。
急速なインバウンド客の増加に伴い、都心部ではコインロッカーが不足しがち。大きなコインロッカーとなると、さらに取り合いです。コインロッカー以外の荷物預かり所も増えてきてはいますが、さらなる設置が必要でしょう。
<言葉がわからず、子供に関連する買い物がしづらい>
子供の要望というのは大人ほど明確ではない場合も多く、また自分のことではないため、見つけるのに苦労する場合もあると思います。
子供の要望を伝えるにも言葉の壁にぶち当たって諦めてしまったり、そのことによって子供の機嫌が悪くなってしまったりして、残念な思いをする人もいるようです。
またオムツやミルクなど赤ちゃんや子供が使う用品については、安全性や使い方などをしっかりと確認したいですよね。外国語表記ではサイズや仕様など、パッと見ただけでは判断できないこともあります。
多言語対応のスタッフを増やし、ポップなどの案内を多言語対応しているお店も増えてきています。しかし翻訳アプリの導入をし、日本語スタッフでも対応できるようにするなど、まだまだ改善して行く余地はありそうです。
最後に
今回ご紹介したような困りごとがあるがために、観光や買い物を諦めるケースもあるでしょう。それは、子連れインバウンド客にとっても、お店などにとってもマイナスです。
子連れインバウンドにとって快適な環境を整えることで、さらなる集客や売上の伸びにつながるのではないでしょうか。