コラム2019.09.08
災害大国日本！訪日外国人観光客への情報提供に役立つツールとは？
災害大国日本。毎年、地震や台風といった様々な災害が起こっています。長年日本に住んでいればある程度災害に対する心構えもあるでしょうし、何より情報収集が容易です。しかし訪日外国人観光客は別。彼らへの情報提供に役立つツールをご紹介します。
いちばんの問題は言葉の壁
大きな災害が起こり、停電になったり交通機関が止まったりすると、日本人でも大混乱に陥ります。日本人であれば周囲の人や、警察官、駅員さんなどに状況を聞き、その状況に応じて誰かに相談をしながら、これからの対策を考えることもできるでしょう。
しかし、訪日外国人観光客であれば、多くの場合日本語が堪能ではなく、日本語を理解することや日本語で伝えることが難しいのです。
英語対応や中国語対応ができるスタッフは増えてきていますし、掲示板やポスターなどの多言語表記も増えてきていますよね。ですが…災害時ホワイトボードに手書きで案内が書かれているのをみたことがある人も多いと思います。そういう場合、日本語でしか案内が書かれていないことが多いと思いませんか？
東京や大阪の中心地であれば訪日外国人観光客への配慮もあるかもしれませんが、混乱している災害時に、なかなかそこまで気が回らないこともあるでしょう。しかし今、日本中に訪日外国人観光客は訪れてくれているのです。
ホワイトボードは一例であり、他にも訪日外国人観光客にとって言葉の壁により情報収集が難しい場面は多々あるのです。
観光庁が紹介する「災害時に訪日外国人旅行者への情報提供に役立つツール」
特に災害が多かった2018年。観光庁ではこうした状況を受けて訪日外国人観光客に、災害発生時を含め、安全・安心に日本に滞在できるよう、有用と思われるウェブサイト・アプリ等の情報をまとめたリーフレット(Safety Information Card)等を制作しています。
そこで紹介されているツールは以下の通りです。
＜ホームページ、コールセンターなど＞
(1) ＪＮＴＯグローバルサイト【英語対応】
日本政府観光局（JNTO）グローバルウェブサイトの Important Noticeの災害時に関連リンクのページ
URL：https://www.japan.travel/en/
(2) Japan Visitor Hotline（ＪＮＴＯコールセンター）【日・英・中・韓 対応】
24 時間、電話での問合せ対応
電話番号:050-3816-2787
(3) ＮＨＫワールド ＪＡＰＡＮ【英語対応】
日本やアジアの最新ニュースを発信する 24 時間英語チャンネル。
地震や台風などの大きな災害時に英語による情報源として活用可能
URL：https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/
＜アプリ＞
(1) JNTO 公式スマートフォンアプリ【英・中・韓 ４言語対応】
スマートフォン向け観光情報アプリ「Japan Official Travel App」では 緊急地震速報、気象特別警報等の災害情報を通知でお知らせ
URL：http://www.jnto.go.jp/smartapp/
(2) 災害時情報提供アプリ「Safety tips」【日・英・中・韓 ５言語対応】
「Safety tips」アプリでは、訪日外国人等へ向けて災害関連情報を発信アプかダウンロードAndroid :https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.rcsc.safetyTips.android
iPhone ：https://itunes.apple.com/jp/app/safety-tips/id858357174?mt=8 ③
③JNTO(Japan Safe Travel) twitter【英語対応】
「Japan Safe Travel（JST）」は日本政府観光局（JNTO）が運用
自然災害の発生時に外国人旅行者の方々が必要とされる情報を発信
アカウント：@JapanSafeTravel
申請すれば観光庁作成のリーフレットを配布可能
これらの情報が掲載されているリーフレット(Safety Information Card)は、地方自治体等・企業・個人にかかわらず、ダウンロードして自由に利用できます。
※リーフレットを利用する場合にはルールに従い、観光庁への申請が必要です。
いざという時に情報として渡せるよう、訪日外国人観光客が集まる観光施設やレストラン、ショップなどでは用意しておくといいですね。
最後に
リーフレットなどを準備することも大切ですが、最も大切なことは、災害時において訪日外国人観光客が日本人以上に不安な思いで過ごしている可能性が高いことを、心に留めておくことです。
日本での思い出を素敵なものにしてもらうためにも、できる限りでサポートしてあげたいものですね。