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コラム2019.07.31

札幌、小樽だけじゃない!「第二の北海道」に訪れる中国人観光客

中国人観光客に人気の北海道。特に近年は札幌がその人気をリードし、小樽へ立ち寄るというコースが定番でした。
しかしここに来て、北海道でも「第二の北海道」と呼ばれる他地域の人気が加熱しているのです。キーワードは、体験です。

これまでの人気は札幌だったが・・・

従来、北海道観光に来る外国人観光客は台湾人が中心で、韓国、香港、中国がそれに続いていました。

というのも中国人観光客はこれまでショッピングに大きな関心を寄せていたので、大阪、東京といった多くの店が集中している大都市部に集中し、比較的リピーター向けの北海道は主流とは言えませんでした。

しかし近年、中国でのグルメを中心とした北海道人気の拡大、また北海道側の受け入れ体制の整備などもあり、中国人観光客の北海道人気は高まり続けています。

今まで、人気の中心は札幌でした。国際空港があることに加え、ジンギスカン、寿司、ラーメンと言ったグルメの充実、ホテルの多さ、ショッピング向けの大型店舗の多さが人気を後押ししていました。

これに加え日帰り圏内で海にも面している小樽を加えたコースが、これまで定番だったのです。

もう一つの定番はスキー旅行です。ニセコ等かつてバブル期に賑わったリゾート地は、今インバウンドで再び活気を取り戻しています。
北海道の雪質は世界的にも評価が高く、重要な観光資源となっています。

一石を投じる「道東」コース

そんな札幌、スキー中心だった観光ルートに変化が起きています。変化の中心は、「道東」です。

道東とは、文字通り北海道の東側の地域のことで、釧路、根室などが中心的な街です。
美しい景観とそのままの形で残る自然が楽しめるエリアですが、アクセスは容易ではありません。

道東ブームの火付け役となったのは、なんといっても映画「狙った恋の落とし方」(非誠勿擾)です。中国で人気となったこの映画は道東を舞台としており、聖地巡礼の目的で多くの中国人観光客が道東へと訪れました。

もう一つ、釧路空港のLCC誘致が重要なキーワードです。
釧路空港は比較的小規模な空港ですが、LCCのピーチなどを誘致しています。

あくまで国内線ですが、ネット上でLCCを検索することの多い観光客から見て、関西国際空港などを経由しての道東入りは飛行機代を安く抑えるポイントとなります。

自然と美食を求めて

中国人観光客が北海道に期待するものは、スキーを除けば基本的に「自然」と「美食」です。

自然に関しては美瑛などの広大な大地や、積丹半島なども近年人気が高まりつつあります。
日本人に同じく北海道は夏がハイシーズンです。

緯度がかなり高い北京などの都市も夏場は実はかなり暑く、北海道が避暑地としての役割を担っています。
ただ、雪を目当てとする人もいるので、冬が必ずしもNGというわけではありません。

もう一点、美食に関しては、北海道は圧倒的なブランドを持っています。
これまでは都市部のレストランで楽しむことが多かったこうした食事も、本物志向が強まる近年は実際に出向いてみようとする方も多いです。

ウニであれば古平など、イカであれば函館と、現地に行って味わおうとする方が多いというわけです。ただ、現状多言語化が追いついていない地域も多いため、リゾートホテルでの食事はやはり根強い人気を誇っています。

さいごに

まだその地域が知られていないとき、観光の恩恵は中心都市に集中しがちです。北海道で言えば千歳、札幌などでしょう。

しかし近年、北海道人気自体が成熟したのか、他の地域の人気が高まっています。反面、受け入れ体制が整っていない地域も多いように思われます。

日本全体に言えることですが、今インバウンドは都市部だけに留まらず、全国的な広がりを見せています。
それだけ「日本通」になった観光客の皆様を、温かくお出迎えしたいものですね。

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