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コラム2019.03.21

外国人観光客の増加率No.1!青森県が行うインバウンド対策とは

近年、外国人観光客の増加が地方各所で話題となっており、特にその中でも中国人の存在感は際立っています。中国人を中心とした外国人観光客が今、青森県に詰めかけているのをご存知でしょうか。青森県が取り組むインバウンド対策をご紹介しましょう。

外国人の宿泊者数前年比増加ランキング1位は青森県

観光庁による「都道府県別外国人延べ宿泊者数(平成29年1月~12月/速報値)の前年比増加ランキング」の調査結果では、1位は青森県+60.3%、2位は大分県+59.3%、3位は佐賀県+51.9%という結果になっています。

三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)の伸び率が+10.2%であるのに対し、三大都市圏以外の地方が+15.8%で、都市圏を上回っていました。

地方各所における宿泊者数の前年比率の伸びから、外国人観光客の日本旅行の楽しみ方が多様化、成熟化していることがうかがえる結果となっています。

青森県のインバウンド対策

1.中国人向けSNSのアカウントを開設

青森県は、早くからSNSでの発信に力を入れており、中国版ツイッター「Weibo(ウェイボー)」や中国版LINE「WeChat(ウィーチャット)」の公式アカウントを開設し観光PR動画を投稿しています。

Weibo(ウェイボー)のフォロワー数は、47都道府県の中で1位という人気ぶり。多くのフォロワーに注目される投稿内容は、「青森でしか見られない」「青森ならではの○○」などオリジナリティーを重視した内容になっています。
まじめな観光PRばかりではなく、ユニークな企画も交えて紹介し、フォロワーを惹きつけています。



2.定番から新企画まで!青森県ならではの観光スポットの提案

青森県には、「春は弘前の桜」、「初夏は奥入瀬渓流の新緑」、「夏はねぶた祭り」「秋は紅葉の十和田湖」「冬は八甲田山の樹氷」と、季節ごとに圧倒的な大自然が堪能できる観光スポットがあります。

これらの定番スポットに加え、日本の古き良き文化の体験も観光客向けに企画されています。例えば、石炭ストーブで暖まりながら雪景色を楽しむ「ストーブ列車」は、地元の人にとっては日常でも、外国人にとっては冬の青森ならではの体験であり興味を引きます。

また、田んぼをキャンパスに見立て、色の異なる稲で巨大な絵を描く「田んぼアート」もインパクトがある観光スポットの一つとなっています。

もっと珍しい体験を求める外国人観光客向けには、大間の漁師がマグロの一本釣りをする様子を間近で観覧できる「大間マグロ一本釣り漁ウォッチングツアー」や、冬の八甲田山でホワイトアウトの恐怖を体験する「極寒クレイジーな超絶ホワイトアウトツアー」など、青森県ならではのユニークな企画が発信されています。

昨今、増えている中国人のリピーターに満足してもらうためには、今までにない新しい情報を発信していく必要があるようです。



3.航空便の増加

青森県では天津から青森の直行便を増やすことで、中国人観光客の訪問数を一気に押し上げました。
また、仙台空港、羽田空港、成田空港など他県の国際空港から入国し、その後青森を訪れる個人旅行客も増加しており、外国人観光客が青森県内で連泊することも珍しくないようです。



4.電子決済システムの導入

青森県は、地方銀行や観光連盟、商工会議所などと協力し、青森全域でWeChat Pay(ウィーチャットペイ)やAliPay(アリペイ)、ギンレンカードなどの電子決済対応を促進しています。こうしたキャッシュレス対応は、現金を持ち歩かない中国人から見て、歓迎されている雰囲気を感じとれるといいます。

最後に

すでに日本を訪れたことがある中国人観光客は、まだ体験したことのない新しい魅力を発見するために日本の地方へと向かっています。
この動きは日本の地方自治体にとっても地域の活性化につながる大きなチャンスといえますね。
政府は2020年に訪日観光客4000万人を目標として掲げており、訪日外国人観光客は今後ますます増加する見込みです。インバウンド対策は今や日本全国で積極的に取り組む必要があるといえるでしょう。

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