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コラム2019.02.24

今、なぜ中国人観光客が高速道路を利用している?「Japan Expressway Pass」とは

中国人観光客を中心に、日本を車で観光する人が増えています。そのなかでも特に、いま高速道路を利用する中国人観光客が急増しているのです。
なぜ今、中国人観光客が増えているのでしょうか? その背景を解説します。

なぜ車で観光している?

まず、なぜ今車で観光する中国人観光客が増えているのでしょうか。

1つに、リピーター客の増加が挙げられます。

従来の観光はツアー型が多く、大型のツアーバスでガイドと一緒に名所を見て回るという形のものが多い傾向にありました。
これはまだ中国人観光客が日本を初めて訪れるケースが多かったこと、言葉の壁がありグループ以外で日本を観光することが難しかったことが理由です。

しかし中国人が日本へ旅行するようになってから何年も経ち、一度日本に来たことがある中国人観光客の割合が高まっています。
なので、金閣寺や伏見稲荷、浅草寺はもう見てしまったよ、という観光客が、独自の観光ルートを欲している背景があります。

そうした時に、レンタカーを借りるケースが増えているのです。

なぜ高速道路に?

そんな中、なぜ高速道路が中国人観光客から注目されているのでしょうか。

日本人の観光客も海外で車に乗ることがしばしばありますが、どうしても高速道路に乗るのはためらってしまいます。
ルールや制限速度が全く違うことや、事故時の対応が恐ろしい、そもそも乗り方がわからないなどと、ハードルが高く感じてしまいますね。

そうした中、高速道路利用を一気に普及させたのが「Japan Expressway Pass」の存在です。

今まで高速道路を利用する際、値段の壁と言葉の壁がありました。

日本の高速道路は世界と比べても高く、遠くまで行くととても高額になってしまいます。複数人で相乗りしている場合はまだいいものの、電車や飛行機と比べてあまりメリットがありませんでした。

またその料金を支払う際に言葉の壁がありました。高速道路の一般入り口では係員が応対し料金を支払いますが、係員にはご高齢の方も多く、どうしてもコミュニケーションが取りづらいという問題がありました。
またこれが町中のお店等でしたらまだいいものの、高速道路という道路の上でそうしたトラブルが起きてしまうと渋滞に繋がりかねないと、外国人観光客の高速道路利用はかなり深刻な問題を抱えていたのです。

そこで登場したのが「Japan Expressway Pass」でした。

まず、このJapan Expressway Passは専用のETCを貸し出すという方法で利用します。
するとETCなので一般の窓口を通過することなく、コミュニケーションを取らずに料金ゲートを通過できるのです。

これによって、従来の言葉の問題が解決されました。利用者にとっても、ETCと書かれたレーンを通るだけなのでとても簡単です。

また、料金もこれによって随分と安くなりました。
高速道路を頻繁に使われている方にはおわかりかと思われますが、高速道路は少し遠方に向かうとすぐに一万円ほどかかってしまいます。

それがこのJapan Expressway Passを利用すると、乗り放題で最大7日間有効のパスで2万円、最大14日間有効で3万4000円です。これはあまりにも破格と言えるでしょう。
ルートによれば一往復でもとが取れてしまう格安ぶりです。

なんとも羨ましい話ですが、購入にはパスポートなど外国人観光客である証明が必要なので、残念ですが日本人は利用できません。

最後に

非常に便利で、インバウンド旅行客の車使用数を一気に押し上げた「Japan Expressway Pass」。
しかしまだ問題点も多いものです。一部の都市高速は「Japan Expressway Pass」に加盟していないのにもかかわらず外国人観光客が入場してしまい、料金所でトラブルに成るケースも散見されます。

また、任意保険に入ってなかった場合、被害者が事故の補償を受けられなくなってしまう問題もあります。

ただいずれにせよ、高速道路を使わないと行けない場所に外国人観光客の足が向いてくれることは日本全体に取ってプラスになるでしょう。
ぜひ、インバウンドを活かした地方活性化に繋げてほしいものです

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