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コラム2018.12.19

立地が悪くても大丈夫!?徳島の山中に押しかける中国人観光客とは

立地が悪くても大丈夫!?徳島の山中に押しかける中国人観光客とは

インバウンド観光客は、大阪や東京のような都市部でないとなかなか来てくれない…とお考えではないですか?
しかし今、日本人もなかなか訪れないような徳島の山中、秘境の中の秘境に中国人観光客が殺到しているのです!なぜなのでしょうか?

日本人でも行きにくいような場所でも…

徳島の山中、電車で行くこともなかなか難しい秘境の中の秘境、祖谷温泉。秘境好きの方や温泉好きの方ならご存知かもしれません。そんな場所に、いま中国人旅行客が多く訪れているのです。

祖谷温泉は、徳島の池田市から南の方に入り、小さな集落すらない長い山道を走りつづけ、やっと到着することができます。交通手段はマイカーと極小数のバスのみ。主要都市からのアクセスはお世辞にもいいとはいえません。

しかしかつてより秘湯として知られた高い泉質、その静謐(せいひつ)な雰囲気には多くのファンもいます。ドライブしていて崖の上に立つ温泉地が現れたときには、感動すら覚えるでしょう。
観光地として有名な「祖谷のかずら橋」や「祖谷渓」が近くにあるので、そのついでに訪れる方も多いかと思います。(そちらも秘境ですが)

ではなぜ、こんなにアクセスが悪いにもかかわらず、中国人観光客が訪れるのでしょうか?その秘密を探っていきます。

「アクセスが悪い」も、「秘境」なら一気にアドバンテージに!

そもそも旅行業において、立地とアクセスはそのものの価値に直結します。旅行客、特に外国人観光客はその限られた時間をどう活かすか、という日程を組む上でどうしてもアクセスの悪い場所は外れてしまいます。
ホテルが郊外だと一気に値段が下がるのにもよく現れていますね。いま大阪が中国人観光客を始めとする外国人旅行者に大変な人気なのも、そのコンパクトな立地ならではです。

ではなぜ祖谷温泉が人気なのか?それは逆転の発想で、「アクセスの悪さ」が「秘境」というアドバンテージになっているからです。

そもそも祖谷温泉は古来より秘湯として名高い名湯です。つまり、観光地としてのポテンシャルは十分に備えていたといえるでしょう。しかし近年は、そのアクセスの悪さから旅行客がなかなか訪れにくい観光地でした。

そんな中でも外国人観光客がわざわざ足を運ぶのは、秘境という「体験」ができるからに他なりません。温泉と和食という取り合わせは特段に珍しいものではありませんが、祖谷という圧倒的に澄んだ空気の中で食べることができる、という体験が差別化を生んでいるのでしょう。

キーワードは「リピーター」

外国人観光客が、最初からこういった秘境を選ぶ、といったことはまずないといっていいでしょう。日本人もイタリアに行けば、まずはローマやフィレンツェ、ベネチアといった街へ行きますよね。

しかし、二回目三回目となればそうは行きません。特に今中国方面からの旅行客は、このリピーターがかなりの割合を占めます。
そうした中本当に日本らしい体験をしたいという需要から、こうした秘境の温泉地などへと旅行客の足が向かっているのです。

課題は受け入れ体制

しかし、せっかくの旅行客を受け入れる体制がそうした秘境の側に整ってないことが多いのもまた現状です。

都市部では今インバウンド対応を急ピッチで整えているところではありますが、地方ではなかなか進んでいない、後回しになってしまっている場所も多いです。

インフラやキャパシティの問題も含めて、外国人観光者が急増しても、「そんなにさばききれないなあ」となってしまいかねません。それではあまりにもったいないので、今それほどインバウンドの旅行客が多くない地方の業者さんなども、今のうちに受け入れ体制を整えておくことが肝心ですね。

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