コラム2018.11.23
WeChatの進化が止まらない!ミニプログラムはユーザーにも企業にもメリット大!
WeChatの新機能である「ミニプログラム」が、中国で広まっています。ミニプログラムが普及すれば、中国人の多くはきっと、「WeChatさえあれば他に何もいらない」と言い出すでしょう。そこまで言わせるミニプログラムのメリットとは、何なのでしょうか?
ミニプログラムの使い方
まず、ミニプログラムとは何なのかを簡単に説明します。ミニプログラムとは、2017年、WeChatに搭載された新しい機能です。「アプリの中のアプリ」と表現されることもあります。ミニプログラムの使い方を説明しながら、その正体を明らかにしてみましょう。
例えば、近くのレストランを調べるとしましょう。日本人の場合は地図アプリなどの位置情報で近くの店舗を確認し、行くお店を決めます。そのお店にお得なクーポンがないか、お店のアプリを探します。アプリをインストールしてから、お店に向かってクーポンを表示、現金やカードで支払ってサービスを受けるといった流れになると思います。
細かく見てみると、様々なアプリを使うためにアプリとホームを行ったり来たりしているのが分かります。しかし、ミニプログラムの場合はWeChatの中で全てが完結します。
WeChatを起動し、ミニプログラムを表示させます。「近くのミニプログラム」の中からレストランのカテゴリーを選択すると、近くにあるお店が表示されます。そして、そのままお店のクーポンを受け取ることができます。
続けて注文を行い、支払いもWeChat Payで済ましておきます。あとは、お店にいって商品を受け取るだけ。WeChat Payが搭載されているおかげで、待たずにお会計ができるのです。
いかがですか?ミニプログラムの使い方を見るだけでも、なんだかすごく便利そうですよね。
ミニプログラムユーザーはストレスフリー!?
私たち日本人が日常的に使っているスマートフォンアプリは、個別のインストール、アップデートやユーザー登録も必要です。便利なアプリのはずなのに、増やせば増やすほど容量をつかってしまい起動も遅くなります。それが、今までのアプリの常識でした。
しかし、ミニプログラムはその常識を変えます。WeChatを起動するだけでいいので、時間も容量も大幅に節約できます。起動が遅くなることもなく、快適な操作性を実現させてくれます。
さきほどのレストランは、ほんの一例です。映画のチケットやバスのチケットも列に並ぶ必要がなくなります。いつも混みあう銀行のミニプログラムだってあります。ミニプログラムを使いこなせば、ストレスフリーの生活に近づけるのです。
ミニプログラムは企業側にもメリットが!
ミニプログラムは、企業側にもさまざまなメリットがあります。例えば、ミニプログラムをグループ間で送信できる「シェア機能」、広告費用を押さえながら拡散効果が期待できます。
さらに、サービスを受けたWeChatユーザーに対して企業がテンプレートメッセージを送信できる「テンプレートメッセージ機能」、その逆でWeChatユーザーが企業に対してメッセージを送ることができる「カスタマーサポートメッセージ機能」もあります。WeChatユーザーと企業側の双方にメリットがでるような工夫は、特筆すべき特徴だと思います。
「WeChat内検索」ではミニプログラムが上位に挙がってきやすくなっているので、そこから店舗の利用までつなげることもできます。加えて、ミニプログラムは運営会社のテンセントが用意しているプラットフォームを利用して作成するため、大きな開発費用をかけずに短期間で作ることができます。
最後に
WeChatのユーザーは9億人以上と言われています。ミニプログラムを利用すれば、億単位の中国人に対して簡単にプロモーションができると言ってもいいでしょう。ミニプログラムは、訪日中国人観光客の集客ツールや越境ECといった幅広い分野でも、これから活用しそうです。