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コラム2018.07.19

インバウンドの集客に、日本独自のビアガーデンは使えるのか?

インバウンドの集客に、日本独自のビアガーデンは使えるのか?

夏のビアガーデンは、日本独自の文化です。外国人にとって珍しいとなれば、インバウンドの集客に使えそうな気がしますよね。しかし、外国人のお酒の楽しみ方を理解しておくなど、ビアガーデンをインバウンドに利用するにはいくつか注意が必要なのです!

発祥の地はドイツ

さかのぼること200年前、ドイツのミュンヘンにあるビールの醸造所が木陰の下でビールを振る舞ったことが、ビアガーデンの起源とされています。開放感あふれる屋外でビールを楽しむスタイルは、現代のドイツにも受け継がれており、5月頃になると公園で昼間からビールと食事を楽しむ人々の姿が増えます。また、9~10月に開催される「オクトーバーフェスト」は有名で、世界中からビールを愛する人や外国人観光客がミュンヘンに集まってきます。

ドイツが発祥の地ではありますが、ドイツの人々は公園のビアガーデンを「社交場」と考えているため、異本のそれとは、少し雰囲気が違うようです。

日本のビアガーデンの始まり

日本独自のビアガーデンは1953年の大阪にあるビルで、室内の宴会を屋上に移動させたのが始まりと言われています。つまり、日本のビアガーデンは、そもそも「大人数の宴会」からスタートしているのです。

1960年代にビアガーデンブームが起こり、夏の定番イベントになっていきますが、エアコンの普及や、バー人気の高まりをうけ、一時、ビアガーデンは衰退します。その後、女性に特化したメニューや親子で楽しめるBBQスタイルなど、店舗ごとの趣向をこらした演出で徐々に人気が復活していきます。

「ビアガーデン」は和製英語で通じない

では、そんな日本独自の楽しい文化を外国人に伝えるにはどうすればいいのでしょうか?

「ビアガーデン」という言葉は、和製英語です。その為、「ビアガーデンをやっています!」と言っても、外国人観光客には通じません。英語表記にした「Beer Garden」を直訳すると、「庭でビールを飲んでいる」という内容になってしまいます。

「Beer Hall」であれば意味は通じるようですが、日本のビアガーデンの中身である、「夜、ビルの屋上に大勢で集まり、ビュッフェスタイルの食事をしながらビールを楽しむ」というところまでは、伝えきれないでしょう。

海外でも、「ルーフトップ・バー」という屋上でお酒を楽しむ場所があります。しかし、そこは「バー」ですので、静かな雰囲気でワインやカクテルなどのお酒を少しの食事と一緒に味わうものです。日本のビアガーデンとは趣が違います。

つまり、インバウンドの集客にビアガーデンを使う場合は、まずビアガーデンというものが、どこで何を楽しむのかを英語や中国語で説明する必要があるというわけです。

ビアガーデンをインバウンドに利用するには

ビアガーデンの説明以外にも、注意すべき点はあります。まず、飲み方の違いです。先にも書きましたが、欧米からの外国人の多くは、ビュッフェスタイルでお酒を飲むことはあまりしないようです。一方、中国人観光客は1人でお酒を飲むことを好まないので、大勢で賑やかに飲むビアガーデンは、これから人気が出るかもしれません。

しかし、中国人は基本的に冷たいビールを飲みません。中国以外の、イギリスやフランスでもキンキンに冷えたビールというのはあまり好まないようです。また、日本人には大切な白い泡のバランスも、海外では量をごまかしているようにうつり、歓迎されません。

まとめ

日本のビアガーデンは、外国人観光客からみれば日本らしい、独特の文化でしょう。ビアガーデンがインバウンド需要の恩恵を受けるためには、「母国にはない、日本らしさに挑戦してみよう」という一種のチャレンジ精神を、訪日外国人の方に持ってもらう必要があるかもしれませんね。

 

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