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コラム2018.06.25

WeChatはなぜ中国の「LINE」と呼ばれるのか。それぞれの特徴を比較してみました。

WeChatはなぜ中国の「LINE」と呼ばれるのか。それぞれの特徴を比較してみました。
中国で絶大な人気を誇るコミュニケーションアプリ「WeChat」。日本でも表記を見かけることが増えてきました。「中国版LINE」と言われることが多いのですが、具体的にどういう機能が似ているのでしょうか。「WeChat」と「LINE」を比較してそれぞれの特徴をまとめました。

概要

WeChatは、中国大手通信ソフト開発会社のテンセントが開発したメッセージアプリです。2011年1月に中国でサービスがスタートし、現在、全世界で登録ユーザー数が11億人を超えています。スマートフォンを利用している中国人の9割がインストールしていると言われています。

LINEは、韓国NHNの子会社であったLINE株式会社が 2011年6月に日本でサービスを開始しました。登録ユーザー数は全世界でおよそ4億人。日本国内では7300万人を超え、日本人の2人に1人以上が利用していることになります。

メッセージ機能

WeChatとLINEにはともに、チャット、通話、ビデオ通話、ボイスメッセージ、スタンプといった機能が備わっています。これらの基本機能については大きな違いは見られませんが、WeChatではチャット内で「既読」が付かないという違いはあります。

また、LINEでいう「スタンプ」ですが、WeChatでは「ステッカー」と呼ばれています。
LINEのスタンプは文字付スタンプ、動くスタンプ、音声付きスタンプなどバラエティに富んでいて、企業がPRのためにスタンプ機能を用いることも多いです。
しかし、WeChatのステッカーは、LINEのスタンプほど凝っておらず、アニメーション画像が大半で、基本的に誰もが無料で利用できます。

モーメント機能

WeChatにはFacebookのように写真や動画、テキストを他のユーザーに共有するモーメント機能も搭載されています。この機能はWeChatユーザーがメッセージ機能の次によく使うメジャーな機能のひとつです。

一方LINEには直接モーメント機能はないものの、撮影した10秒以内の動画をループ再生し他のユーザーにシェアできるソーシャル動画アプリ「LINE Moments」があります。これはLINEのアカウントを連携させることができます。

電子決済の機能

中国での決済はQRコード決済が主流となっており、WeChatの電子決済機能「WeChatPay」は、もはや中国人のお財布そのものです。WeChatPayは、事前に自分の銀行口座と連携することで、買い物や公共料金の支払い、公共交通機関の予約などQRコードのスキャンで全てまかなえます。

LINEにも「LINE Pay」という送金・決済サービスがあり、最近日本でもコンビニや大手チェーン店を中心に急速に浸透し始めています。

QRコード決済、プリペイド決済、ユーザー間の送金機能、割り勘機能などWeChatと同様の機能はありますが、中国におけるWeChatPayの利用率と比較すると、LINEの電子決済機能の利用率はまだまだ伸び代があると言えます。

企業の公式アカウント

WeChat、LINEともに企業が公式アカウントを取得でき、登録ユーザーに向けたPR活動に活かせます。

まずはWeChatについてご説明します。WeChatの企業アカウントは主に2種類あります。
ひとつは「サービス提供型公式アカウント」。これは、月4回の情報配信に加え、電子マネーを使ったサービスを利用することができます。主にサービス系、販売系の企業や団体におすすめとされています。

もう一つは「購読アカウント」で、1日1回情報を配信できます。イメージとして新聞やニュースの機能に近いです。情報発信の回数が多いのが特徴で、情報メディアなどコンテンツを豊富に持ったPR系の企業や団体に有効的です。

続いてLINEの企業向けサービスを見てみましょう。LINEには「LINE公式アカウント」と「LINE@」という2種類のプランがあります。

LINE公式アカウントは幅広くプロモーションを行いたい大企業向けです。LINE@は小・中規模の企業向けという位置づけで、クーポン配信など来店促進や既存顧客とのコミュニケーションツールとして利用されます。

まとめ

WeChatとLINE、比較してみると機能に大きな違いはありませんでした。しかし、WeChatはLINE以上に中国人の生活に密接しているように感じます。
現在、グローバル展開にも力を入れているWeChatは中国人以外のユーザーも増やしています。LINEが主流の日本でも今後WeChatユーザーが増えていくかもしれませんね。
日本ではインバウンド対策にWeChatPayでの支払い対応の導入が進んでいます。この取り組みは今後の日本経済の活性化に関係することでしょう。

 

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