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コラム2019.08.20

国立研究機関が開発した翻訳アプリVoiceTra(ボイストラ)ってどんなもの?

インバウンドの対応において大きな壁になっているのは、言葉の壁です。多言語対応できる人員を確保するのは難しく、それに変わる対策が必要です。その一つとして国が力を入れているのが翻訳アプリの開発。そのアプリVoiceTra(ボイストラ)をご紹介しましょう。

VoiceTra(ボイストラ)とは?

VoiceTra(ボイストラ)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発した多言語音声翻訳アプリです。
情報通信研究機構の管轄は総務省で、日本標準時は情報通信研究機構の原子時計が基準となっているなど、実は身近に利用しているのです。

このアプリは個人の旅行者の試用を想定して作られた研究用アプリであり、研究目的のサーバーを使用しています。

OSはiOSとAndroidの両方に対応していますが、パソコンでは利用できません。スマートフォンで利用する必要があります。

またオンラインで利用することになりますので、インターネットに接続されていないと使えません。

世界31言語に対応

ボイストラが対応しているのは以下の31言語です。

日本語、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、タイ語、フランス語、インドネシア語、ベトナム語、スペイン語、ミャンマー語、アラビア語、イタリア語、ウルドゥ語、オランダ語、クメール語、シンハラ語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ネパール語、ハンガリー語、ヒンディ語、フィリピン語、ポーランド語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、マレー語、モンゴル語、ラーオ語、ロシア語

このうち、音声入力に対応しているのが以下の18言語です。
日本語、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、タイ語、フランス語、インドネシア語、ベトナム語、スペイン語、ミャンマー語、クメール語、ネパール語、ドイツ語、フィリピン語、ポーランド語、ポルトガル語(ブラジル)、ロシア語

ネパール語、ポーランド語以外については、音声出力にも対応しています。

無料で使いやすいアプリ

ボイストラは、完全無料で利用することができます。
ただし、インターネット接続によるデータ通信量は別途かかりますので注意が必要です。(音声翻訳1回あたりで、約100KB(キロバイト)のデータ通信

また、シンプルな画面でガイドも表示されており、誰でも簡単に使うことができるようになっています。
英語から日本語、日本語から英語…と言った具合に翻訳方向を瞬時に切り替えられるので、1台の端末で自分と外国の方の二人で会話ができるというわけです。

さらに入力した言語が翻訳された際、その翻訳文をさらに翻訳(逆翻訳)してくれるので、正しく翻訳がされたかどうかがすぐに確認できます。これは安心ですね。

旅行会話を一文単位で翻訳することを前提としたアプリですので、接客の場面で活用することができるでしょう。
旅行会話以外や、長文の翻訳には向いていない点には、注意が必要です。

法人にも利用されている多言語音声翻訳技術

ボイストラに使用されている多言語音声翻訳技術は、多くの民間企業が提供しているアプリにも採用されています。

民間以外でも、総務省消防庁消防研究センターが救急本部向けのサービスとして「救急ボイストラ」というサービスがあります。

このように、多くの民間企業にも採用されるほど精度の高い音声認識と高い翻訳レベルのツールであると言えるでしょう。

最後に

翻訳アプリにもたくさんの種類があります。アプリそれぞれに特徴があり、人によって使いやすいアプリも違うかもしれませんよね。正直、どれを使っていいものか迷ってしまうこともあるでしょう。
色々と試して自分にあったアプリを探すためにも、手始めに国の機関が開発したVoiceTra(ボイストラ)を使ってみてはいかがでしょうか?

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