MIホールディングス

お知らせ

お知らせ・コラム


お知らせ、メディア掲載情報、訪日外国人の集客方法のコラムを掲載

コラム2019.06.14

中国人観光客が日本で運転するのが難しい理由とは?

海外旅行に行った時、レンタカーを借りてドライブを楽しんだ経験がある人もいるのではないでしょうか。しかし、中国人観光客が日本でレンタカーを借りて観光を楽しむことは難しいそう。それには、中国の運転免許証の問題があるようです。

日本で運転できる免許証は4種類

1.公安委員会による日本の運転免許証 
まずは日本国内で公安員会によって発行される運転免許証です。

2.ジュネーブ条約(1949)に基づく国際運転免許証(道交法第107条の2)
・道路交通に関する条約(ジュネーヴ条約)の様式に合致しているもの。
・日本に上陸後1年間運転できます。
日本に訪れてくれている観光客が多い香港、韓国、アメリカ、タイ、オーストラリアといった国々は、このジュネーブ交通条約加盟国です。

3.外国運転免許証(道交法第107条の2)
・ドイツ、フランス、スイス、イタリア、ベルギー、台湾の運転免許証です。
・日本語による翻訳文を合わせて必ず携行する必要があります。
・日本に上陸後1年間運転できます。

4.日米地位協定に基づく運転免許証
日本とアメリカでは日米協定が結ばれています。そのため、アメリカ合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族の場合には、日米地位協定に基づく運転免許証でも日本で有効な運転免許証として扱われます。

上記を見てみると、韓国、台湾、香港といった訪日外国人が多い国々で取得できる免許証が、日本で使えることがわかりますね。
しかし、お分かりの通り、ここに中国が出てきていないのです。

中国で取得できる国際運転免許証

日本で運転できる運転免許証の中に、中国の名前は入っていませんでしたが、中国で国際免許証が発行できないわけではありません。
中国で発行される国際免許証はウィーン条約に基づいています。つまり、日本では運転できない国際免許証だということです。

台湾や香港は同じ中国ですが、中国本土のみ、日本で運転できる国際運転免許証ではないのです。
中国本土の人が同じ中国である香港で運転できる免許証を取得することは、それほど難しいことではないようです。しかし、香港で国際免許証を取得するには香港の身分証明証が必要であるため、取得は難しいのです。

このように、中国本土に住んでいる人が日本で運転できる運転免許証を取得するのは、非常に難しいことなのです

済州島(韓国)で中国人向け(国際)運転免許免許取得ツアーも

通常中国人が韓国に旅行するときには、ビザが必要です。しかし観光地である済州島では特例があり、滞在ビザが必要ありません。そのため、中国人は手軽に済州島を訪れることができるのです。

そんな済州島で、運転免許証を取得する中国人が非常に多いといいます。なぜなら、中国本土で取得するよりも、旅費を入れても安く、そして何よりも短期間で免許を取得することができるからです。韓国で取得した免許証は、特に手続きの必要なく、中国国内でも運転が可能です。

そして、ここで出てくるのが国際免許証です。
先ほどご紹介したように、韓国はジュネーブ条約に基づく国際免許証を発行しています。国際免許証に国籍は関係ありません。その国で有効な免許証を持っていたら、運転することは可能です。
ということは、韓国で取得した国際免許証であれば、日本においても運転することができるということになります。

こうした免許取得を目的とした中国人向けツアーも多く組まれており、済州島で免許取得する人のほとんどが中国人であるという話もあるほどです。

最後に

海外でのドライブは、とても気持ちいいですよね。
日本でいうと、沖縄でのドライブはとても人気があり、外国人観光客のレンタカー利用も増えています。
残念ながら、日本で有効な免許証が取得できない国の人がそういった気持ちの良い経験をしたいと思い、偽の国際免許証を取得するという問題も出てきています。
そうした問題を乗り越え、多くの外国人観光客の方に安全にドライブを楽しんでもらえる環境が整うと良いですね。

お知らせ一覧に戻る