コラム2018.11.27
WeChat内に店舗を開設!微店(ウェイテン)って何?
中国人のインフラとも言えるWeChat(微信・ウィーチャット)。SNSとして情報発信をしたり、WeChatPayを導入したり、中国人インバウンド対策で注目されています。そんなWeChatでは、ネットショップが開設可能!今回はWeChat上で店舗(微店)を開設する方法や注意点をご紹介します。
微店(ウェイテン)とは?
微店とは、ウィーチャットが運営をしているスマートフォン向けの超大型のショッピングサイトです。その店舗数は3,000万店舗を超えていて、流通金額は、約3500億円(2017年実績)となっています。
微店は、日本でいうところの楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングのようなイメージですが、出店数は楽天が4万5千程度(2017年)、Amazonが18万程度(2015年)、出店数の多いYahoo!ショッピングでも51万程度(2017年)となっているので、その店舗数の多さがわかるのではないでしょうか。
微店を開設すると、全品正規品を扱う卸業者、工場から商品を購入することが可能になります。販売する商品を自身のWeChat アカウントにてQQ、ブログ、メール等で宣伝し、購入を促します。
微店の最大の魅力は膨大な中国人SNSユーザーを抱えているWeChatと連携しているということ。テンセント社が2017年8月に発表した報告書によると、月間アクティブ数は9億6千人。2018年には10億人を超えていると言われています。
続いての魅力は無料で開設できるということでしょう。他にも在庫を持つリスクもなく、配送の手間暇もかからない点も魅力です。
このような点から、3000万店舗という桁違いの出店数になっていると考えられます。
微店の開設方法
中国の電話番号や身分証明書などがあれば、微店の開設方法はとても簡単です。
①まずは微店のアプリをダウンロードします。
②トップ画面から出店ボタンをクリック。
③国・地域を設定し、中国登録の電話番号を入力します。
入力した電話番号に「認証コード」が送られてくるので、そのコードを入力してアカウント取得は完了です。
④登録パスワードを設定します。
⑤実名と中国の身分証番号や中国銀行の口座番号を入力します。
⑥店舗の基本情報を入力します。
以上で登録は完了です。
微店アプリでできること
<商品管理>
商品アップ、編集(商品紹介画面の作成)
微店の情報をWeChatお友だちリスト内の連絡先、WeChatモーメンツ、ミニブログ、QQブログに送信
<WeChatPay(支払い管理)>
顧客と WeChatPayを利用しての取引
顧客が商品を受け取った後の支払いも可能
WeChatPay 以外にも、AliPay、クレジットカード、デビットカードの決済が可能
<注文管理>
商品購入時のお知らせ(メールで配信)
バーコード読み取り機能
配送情報を控えたり、顧客に知らせたりが可能
<売り上げ管理>
直近30日の売り上げデータ確認
日毎の注文の統計、日毎の取引額統計、日毎のアクセス統計など
<顧客管理>
顧客との取引情報、購入記録等を確認可能
データをもとに顧客の分析が可能
<売上管理>
全ての売り上げの記録の確認
<マーケティング管理>
お得意様ごとの価格設定(特別セール)が可能
<プロモーション設定>
様々なプロモーションの設定が可能
<店舗マーケット>
卸売市場、転送シェア、他の微店のご紹介等の機能
<トラブル時の相談>
卸売市場、転送シェア、仕入れ先に関するトラブルがあった場合の相談
微店を開設するときの注意点
微店のアプリは全て中国語です。もちろん操作画面も全て中国語ですので、基本的な中国語の知識があるか、翻訳アプリなどを駆使して操作を進める必要があります。
また店舗開設には中国国民の身分証番号と中国国民が開設した銀行口座の登録が必要なります。これらを用意することの難易度が高いといえます。
最後に
一部ハードルが高いところがありますが、開始に費用が発生しない微店。日本の商品を中国で販売する一つの方法として、知っておいて損はないのではないでしょうか。