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コラム2018.09.23

中国人観光客が日本に学びにやってくる!「爆学」ってなに?

中国人観光客が日本に学びにやってくる!「爆学」ってなに?

 

中国人観光客のモノ消費=爆買いブームも落ち着き、コト消費に注目が集まるなか、次のトレンドとして浮上してきたのが「爆学」です。
中国人観光客の新たな消費として、ブームを巻き起こすかもしれません。爆学とはいったい何なのでしょうか?解説します!

 

「爆学(ばくがく)」とは?

「爆学」と似た言葉に、「爆買い」があります。
「爆買い」は、ちょうど3年ほど前に一大ブームになった言葉です。中国人観光客の団体が観光バスに乗って押しよせ、日本の商品を大量に買いしめている姿は記憶に新しいと思います。

爆学とは、爆買いの「学び」バージョンです。
中国人観光客がコト消費にシフトする中、学びにスポットをあてたものが「爆学」です。
例えば、企業の取り組み、技術、日本の食文化、生活、歴史といった様々な分野について、お金を払って知識をえることを言います。

 

中国人は学ぶのが好き!

日本人からすれば、海外旅行をするのにわざわざお金を払って勉強するのは、少し理解しがたいかもしれません。
せっかくであれば、楽しい時間を過ごしたいものですよね。

しかし、中国人観光客は違います。
もともと彼らは、学ぶことへの意欲が高いと言われています。
特に、富裕層の人々はいい大学に受かり、いい企業へ就職することに全身全霊をかけているといっても過言ではありません。

中国では、社会人がもう一度大学で学び直したり、語学を学んだりといった傾向が強まっているようです。
彼らは、常に新しい知識や、人とは違った経験を得ることを模索しています。
中国にはない「日本の成功」を学びに、海を渡ってやってくるのです。

 

具体的な爆学の中身は?

では、具体的にどのようなことを日本に学びにくるのでしょうか?

企業で働く社会人であれば、企業経営の勉強会に参加するために来日したり、施設や工場を見学したり、日本人との社会人交流会に参加したりといった具合です。

学びにやってくるのは、働く社会人だけではありません。
ここ最近、中国では生活の質を高めることがトレンドになりつつあり、特に20~30代の女性や主婦の間で、部屋を片付けてシンプルに暮らすことがブームになっています。収納テクニックに関する日本の本が、ベストセラーになるほどです。

そういった背景もあり、中国人観光客の女性の中には、日本で整理整頓に関するセミナーを受けたり、「整理収納アドバイザー」の試験を受けたりする人まで出てきています。

他にも、日本の農業技術や農法を学びに、地方の田舎にあえて宿泊する中国人観光客もいるようです。
中国国内でも農村部へ旅行することが流行っていますが、実際に農業体験ができるところは少ないとされています。
生きた技術を学ぶことは、日本でしかできない貴重な経験だと認識されているようです。

このように学びのジャンルは幅広く、多くの中国人観光客が「日本に行ったら、何かを学んで帰りたい」と、コト消費を目的に訪日しています。

 

新たな集客の目玉になる可能性

中国人の「学び」に対する意欲は、そのまま消費に結びつきます。
爆買いの様子から想像するに、日本人とは比べものにならないほどの時間と費用をかけてもおかしくありません。

観光庁が発表した今年4~6月の「訪日外国人消費動向調査」の速報データでは、中国人観光客1人あたりの旅行消費額は約21万円でした。
去年と比較してみると、約-7%です。
他のアジア諸国と比べると、頭一つ抜け出た金額ではありますが、一時の勢いは少しずつ落ち着いてきた印象を受けます。

今後は、コト消費の目玉として「学び」をテーマにした旅行スタイルが定着するかもしれません。
爆学は、中国人観光客の消費を再び呼び覚ます起爆剤になるのではないでしょうか。

 

 

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