コラム2018.05.22

中国人観光客に人気の体験型観光！ニューツーリズムってなに？

中国人観光客は、徐々に再来日の個人旅行へ移行しています。今後、集客の要になると予想される中国人のリピーター、そんな彼らの心を掴んでいるのが「体験型観光」＝「ニューツーリズム」です！その具体的な内容を見ながら、集客のヒントを探りましょう！

ニューツーリズムとは？

体験型観光は「ニューツーリズム」とも呼ばれ、政府が振興を推し進めている施策でもあります。具体的には、今まで観光資源とは認識されていなかった地域の特色を見直し、活用していこうというものです。特に、体験型・交流型の要素を取り入れたニューツーリズムは、今後の日本の観光戦略においても重要視されています。

観光庁が謳う体験型観光は、中国人観光客を始めとする訪日外国人観光客はもちろん、日本人の国内旅行にも当てはまるものです。

ニューツーリズムには様々な分野があります。それぞれ「○○ツーリズム」と名前がつき、内容も多岐に渡りますが、まだまだ日本を熟知していない外国人観光客、とりわけ中国からのリピーターをターゲットとしたニューツーリズムは開拓しやすいかと思います。

では、具体的にどのような内容のものが旅行者に受け入れられているのか、ご紹介しましょう。

産業観光・文化観光・エコツーリズム

日本の歴史や文化を体験できるものは、ニューツーリズムの中でも国籍を問わず外国人観光客に人気だと言います。例えば、茶道や武道、座禅体験や陶芸、日本刀の製作実演の見学、和紙作り、うどん打ちなどです。

特に中国人観光客は、仏教への関心が高いのでスピリチュアルな体験が出来るプログラムを好みます。団体旅行のように寺社仏閣を外から眺めるのではなく、社殿や本堂に入り読経を聞くなど、一歩踏み込んだ内容が求められています。

また、農業体験が出来るエコツーリズムも注目されています。例えば田植えやお米の収穫、お茶の葉の摘み取り、味覚狩りなどがあります。中国人の方は、食の安全に高い関心を持っています。自らが収穫した、日本の安全・安心な農作物を食べることで満足度も高くなっているようです。

製造現場の工場見学希望者も増えているそうです。母国ではお目にかかれない、日本の技術力を間近で見られるというところが魅力でしょう。

日本の文化や産業を体験することは、自国との違いを知るという面白みがあります。また、団体旅行ではなかなか出来ない、地元の人々との交流や触れ合いが旅行の幅を広げます。

スポーツツーリズム・ロケツーリズム

アクティブな内容では、登山やサイクリング、全国各地で行われているマラソン大会への参加、北海道でのウィンタースポーツや沖縄でのマリンスポーツといったものが人気です。中国は健康ブームですので、スポーツツーリズムは今後ますます盛り上がりそうです。

最近ではロケツーリズムにも注目が集まっています。中国人を始めとするアジア圏の旅行者が、日本のテレビドラマのロケ地やアニメの聖地を訪れたいとやってくるのです。かつて、中国で大ヒットした映画の撮影地が北海道だったことで、ロケ地に中国人観光客が溢れたことがありました。ロケツーリズムはどんなに小さな地方都市であっても、観光客を集める力があるのかもしれません。

終わりに

私たち日本人にとってはあたりまえと思っていることでも、思いがけず訪日外国人観光客に受けることもあります。例えば、豆腐屋さんで豆腐をすくう体験、薪割り体験や商店街の路地裏で食べ歩きなど、目から鱗の内容を集客に利用している地域が沢山あります。

体験型観光は動作や内容を見て理解できるものも多く、意思疎通が十分に取れなくても楽しんでもらえる可能性が高いと言えます。固定概念を取り払って見直してみると、新しい観光資源を見つけることが出来るかもしれませんよ。

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