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コラム2017.10.15

中国ではモバイル決済が常識!「QRコード」に再び脚光が!

中国ではモバイル決済が常識!「QRコード」に再び脚光が!

1994年に日本で開発された「QRコード」。ガラケーが主流だった頃、webコンテンツへの入口に使用されていましたが、近頃はQRコードを利用する機会が少なくなりました。しかし中国では、モバイル決済の普及とともに、この技術が再び脚光を浴びています。

中国でモバイル決済が普及した背景

モバイル決済とは、スマートフォンなどのモバイル端末を使って決済を行う電子決済サービスのことです。昨今、中国では急速にモバイル決済が普及し、今や国民の常識となっています。
そもそも中国でモバイル決済が広がった背景は、国内の決済インフラの整備が遅れているということが挙げられます。実際に、決済インフラの整備が遅れている内陸部(チベット、青海、甘粛など)と沿岸部の大都市(北京や上海など)を比べると、モバイル決済の普及率は、内陸部の方が上回っているとのことです。さらにもう一つの理由として、中国の紙幣は、最大額が100元=約1,630円で、少額であること。そのため現金で買い物をするとなると、支払いの際、どうしても紙幣が嵩みます。現金を持ち歩くと財布が膨れ、それを煩わしく感じる国民が多いようです。

QRコードを使ったモバイル決済が急成長!

モバイル決済の中で、特に急成長しているQRコード決済。その立役者と言われているのが、中国の大手IT企業Tencent(テンセント)とAlibaba(アリババ)です。Tencentは、中国の人気コミュニケーションツールである「WeChat(ウィーチャット)」(≒中国版LINE)を展開する企業です。WeChatはQRコードを用いた決済機能「WeChat Pay(ウィーチャットペイ)」を2013年より導入しました。Tencentの強みは、コミュニケーションツール(WeChat)で獲得済みの莫大なユーザー数です。その強みを活かし、モバイル決済事業(WeChat Pay)も瞬く間に、国内で浸透させました。一方、2004年よりAlibabaがスタートした決済サービスが「Alipay(アリペイ)」です。Alipayは元々インターネット販売での決済を中心としていましたが、WeChat Paymentよりも一足早い2012年にQRコードによる決済を導入しました。現在、中国のモバイル決済市場において、この2社が多くのシェアを占めています。

なぜQRコード決済が爆発的に支持されるようになったのか

モバイル決済の中でも、特にQRコード決済が今、圧倒的に支持されているのはなぜでしょう。それは、利用における手軽さが影響していると言えます。利用の際は、スマートフォンにインストールしたアプリでお店のQRコードを読み込んだり、自分のQRコードを表示して読み込みをしてもらったりするだけで支払いが完了するのです。また、店舗側も導入するうえでQRコード決済の専用端末を新たに設置する必要はありません。手間やコストが掛からないことから、チェーン飲食店、コンビニ、個人商店や屋台に至るまで、様々な形態の店舗でQRコード決済を導入するところが増え、結果としてQRコード決済が急激に普及したと言えます。
店舗側は、現金の受け渡しが必要なくなることで、お金を保管する手間がなくなり、更には売り上げをデータで管理することもできるようになるので、現金支払いそのものを嫌がるお店や、現金は受け付けないお店も目立ってきているようです。

まとめ

2017年、観光庁が発表した昨年の訪日外国人消費動向調査によると、外国人観光客の4人に1人が中国人で、その中国人観光客の半数はリピーターとのことです。何度も日本を訪れる人々の関心は今、大都市から地方へ、また家電やブランド品の爆買いニーズが、日用品の購入、食事、景色、温泉などの体験ニーズへと移っているようです。そうした顧客ニーズをしっかり受け入れるために、QRコード決済を導入することは、売上UPに繋がっていくことでしょう。中国人観光客にとってQRコード決済は慣れ親しんだ身近な存在と言えます。もし日本の店舗でもQRコード決済が可能であれば、きっと安心して利用してもらえるでしょう。ぜひこの機会に、話題のQRコード決済の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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