コラム2017.12.20
インバウンドの集客で今すぐ実行するべきことは?〜飲食店編③〜
ますます対策が必要となるインバウンド観光客の集客。競合をリードするには各国語のメニューや案内の作成、各国語を話せるスタッフ採用や教育、クレジットカードやアプリ決済の導入が有効です。さらに今回は飲食店のWebに関するインバウンド対策をご紹介します。
Webでの情報発信(SNSなど)はなぜ必要なのか?
インバウンド観光客は、来日前にもちろんWebで情報収集をしていますし、来日してからも9割以上の人がWebで情報収集をすると言われています。そうしたインバウンド観光客を集客するためには、Webでの情報発信、コミュニケーション対策が必須なのです。
ホームページの作成、ブラッシュアップ
お店のホームページがなければ、まずはホームページを立ち上げることからスタートです。もしすでにホームページがあるのであれば、インバウンド観光客に興味を持ってもらえるように、中身を充実させる必要があります。英語・中国語などの言語に対応したホームページができれば一番ですが、費用も労力もかかるため、全てのお店で取り組むことは難しいと思います。そういった場合にできる対策は、メニューや店内写真などの充実です。視覚情報に言語は関係ありません。メニューくらいは、簡単にでも良いので英語表記をすると良いでしょう。もう一つのポイントは、各国語のメニューがあることや、各国語の対応スタッフがいること、複数のクレジットカード決済やアプリ決済に対応していること、各宗教に対応した料理を提供していること、など、インバウンド観光客が特に気になるポイントを各国語で目立つところに書いておくことです。ページ全ては難しくても、ポイントだけであれば可能なのではないでしょうか。
SNSを利用する
SNS・個人ブログなどの口コミを参考にしている人は非常に多いです。特に中国人はテレビなどの情報をあまり信用しておらず、一番に口コミを重視しているそうです。まずfacebookは押さえておきましょう。インバウンド観光客の中でも、中国人観光客は非常に多いです。彼らは中国版Twitterと言われる微博(weibo/ウェイボー)や、中国版LINEと言われる微信(WeChat/ウェイシン)を使っています。飲食店側としても、facebookだけでなく、これらの公式アカウントを作っておくことも効果的です。特に中国版LINEと言われる微信(WeChat/ウェイシン)にはWeChat Payと言われる決済機能がついており、中国国内ではインフラとなりつつあります。この決済機能があれば、さらに中国人観光客の集客につながると言えます。
トリップアドバイザーに掲載する
トリップアドバイザーを知っていますか?旅行者自らがホテルや飲食店、観光地などについての口コミを書き込めるプラットフォームで、アメリカをはじめとして世界46カ国・28言語でサービスを展開している世界最大の観光メディアです。説明文は英語で書く必要があるので難易度は高いですが、こちらへ掲載することもインバウンド観光客の集客に有効です。掲載自体は無料ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
最後に
メニューが日本語しかない、スタッフが日本語しか話せない、支払いが現金でしかできないとしても、それでも食べたいと思える食事を提供できれば良い、という人もいるかもしれません。しかしその美味しい食事の上に、もっと便利で快適に食事を楽しんでもらえたら、きっと「感動」として、インバウンド観光客の心に残るのではないでしょうか。「感動」すると、人は誰かにその「感動」を伝えたくなるものです。その「感動」を伝えるためのSNSなどもうまく利用することで、継続的な集客に繋がると思います。
国内消費は、少子高齢化により今後も徐々に減っていくことが予想されます。インバウンドニーズをうまく掴むことが、繁盛店への鍵となるかもしれません。